私の彼氏と野球と私

「いいよ。
俺、皿洗っとくし。」

「じゃ入る。」



即答しなくても。


そんなに後片付けが嫌なのか。



「ごちそうさま。」



俺は立ち上がって皿を持ち上げた。



「皿、流しに置いといて。
俺ランニング行ってくるから。」


「今日も?」


「今日も何も、毎日行ってるだろ。」



行ってらっしゃいという稀紗の声を背中に受けて、俺は玄関を出た。