「送ってく。」


「うん。」




どちらともなく手を繋ぎ、下に降りて行った。



「お邪魔しました。」



言って、稀紗は玄関を出た。



外へ出ると、また手を繋いだ。



「親心配してるんじゃない?」


「うん。
ちゃんと説明する。」



「言うのか?」


「違う。
拓也の家にいたって言うの。」



そっか。



あ、もう着く。