私の彼氏と野球と私

「お前も素直になればいいのに。」



順平が俺をからかう意味がわからない入江は首を傾げている。



「あ、入江君気にしないでね。」



稀紗が入江に向かって手を振って言った。



「あ、ああ。」



不思議そうに入江は頷いた。



それは不思議だろう…。



入江は俺と稀紗が付き合っているのを知らない。



ていうか、順平と加代と智以外、知ってるヤツはいない。