私の彼氏と野球と私

「なんの話?」



稀紗がお茶を配り終えて帰ってきた。



「愛人の話。」



稀紗は笑いながら加代を叩いた。



「あれねぇ。
我ながら面白い思い出だよ。」



…俺は苦い思い出だよ。


結構ショックだったのに。



ジロッと睨むと、肩をすくめて返された。