私の彼氏と野球と私

「えっとな、最近ボーッとしとるけど、なんでもないで、って言いたいんやって。」



走ってきた順平に説明されて、稀紗はあぁ~、と頷いた。



「わかった。
でも、ちゃんと前置きないとなんの話かわかんないよ?」


「悪い。」



確かにあれは酷かったと自分でも思う。



「じゃあ、練習してくる。」


「お茶冷やしとくからね。」



稀紗に手を振って走り出した。