私の彼氏と野球と私

私はコクンと頷いた。



そしてなんとなく拓也を見る。



拓也は自分の席に座って本を読んでいた。



あ、手がポケットに伸びた。



制服の右ポケットには、いつもボールが入っている。


制服に限らず、ジャージでも、パーカーでも、必ず拓也の右ポケットには入っていた。