君と僕との最後の一週間


「お待たせしました。」

外のベンチで、本を読みながら待っていた海兎さんに声をかけた。

―パタン

「おぅ。じゃあ行こうか、何処で食う?」

分厚い本をすでに3分の2読んでいた海兎さんは、栞を挟んで袋にしまい、笑顔で聞いてきた。

「そうですね、僕は何処でも良いですよ。海兎さんの行きたい所どうぞ。」

そう言って歩き出した。

「お前さん何時も何処で飯食うの?」

「僕は…あのお店で食べてますよ。とっても美味しいんです!」

じゃあさ、“そこ行こうぜ”と海兎さんが言うので。僕達は本屋の斜め前にある定食屋さんに入った。

―ガラガラ

「いらっしゃいませ!!」

と僕たちがお店にはいると、直ぐ様店員さんがやって来て、案内してくれた。

「2名様ですね。こちらへどうぞ。メニューがお決まりでしたら、こちらのボタンを押してください。」

手際よく水を二人分置いて、メニュー表をだし、“失礼します”と言って下がっていった。