「あと1時間で休憩?じゃあ俺とお昼一緒に行かない?」
突然声をかけられて、僕は余りの驚きに、叫びそうになるのを必死でこらえた。
声のした方を見るとそこには……
「あっ!・・か・・海兎、さん?」
僕は口をぱくぱくしながら、何とか相手の名前を言った。
そこには、笑顔でコッチを見ている海兎さんの姿があった。
てか笑いをこらえた感じで…。
「何笑ってるんですか!!」
「いや、そんなに驚くとは思ってなくてさ。」
そういいながらまだ笑ってる。僕は膨れっ面をしながら、なんですか?と聞いた。
「うん。やっぱ逢いたくてさ、来ちゃった!(笑)
それに買いたい本有ったし。
そしたらさ休憩って呟いてるお前さんがいたから、ちょうど良いなと思って。」
と腕に抱えていた本を、僕の目の前に置いた。古い蔵書数冊を……
「はぁ。結構買うんですね。」
僕は手際よくその分厚い蔵書を、会計し紙の手提げ袋に入れていく。
「まぁね。俺こう見えても、文学部目指してるから。」

