君と僕との最後の一週間

店長さんは僕のこと凄く気に入ってくれている。

僕が夜間校に通っていて、独り暮らしをしていると知って、本当によくしてくれている。

バイト代もちょっと弾んでもらっていて、困ったときは助けてくれるいい人だ。

それだけじゃない、この本屋の店員さん達は皆いい人だ。
最初の頃僕がよく失敗したら優しく教えてくれて、落ち込んでいるときは励ましてくれて。

勉強まで見てくれて。僕は、本当の家族みたいに思っている。

僕もだんだん慣れてきて、最近は色々と店長さんが居ないときに、店をまかされている。

ここはそんなに大きくない書店だから、正直あまりお客さんが来ない。
だから、シフトで一番多く入っている僕は、よく店長代理をしているんだ。

お昼には必ず交替で休憩に入り。時間は1時間あるから、僕はいつも行く近くの定食屋さんで、昼食を済ませている。

お弁当を持ってくる時もたまにあるかな。

「あと、1時間でお昼休憩だなぁ。」

と呟いていたら。その無意識に出た、小さな呟きに応える人がいた。