海兎は絶対に僕といるときは時間を言わない。今何時とかあと何時間とか。
病院に居たときも意図的に時計を置いていなかった。海兎は何てない顔して気付いていないフリをしていたけど……
ご飯は仕方ないけど、なるべく僕のために時間を感じさせないように過ごしてきた。

でも、テレビを見れば時間表示は有るし、携帯を開けば確実に時計がついている。

いやがおうでも、僕と海兎が逢える時間が後少しなんだと自覚させられる。











嫌だ!















いやだよぅ
















海兎と逢えなくなるなんて……














絶対に…いやだぁ!!!!?!















「雪流…今日はどこ行きたい?

雪流の行きたいところに…「ずっと……ずっと側にいてください。」

今日はどうしたいか雪流に聞いていたら、けして大きくはないけれど、確かなはっきりした声で雪流は言った。

「どこかに行ったりしなくて良いです…ずっと側に居てくれれば。
それだけで良いんです。













……………そう言った。