前もそりゃあ華奢で軽かったけど、今はもっと軽い。簡単に折ってしまえるほどに。
庭に到着すると、雪流の亜麻色のさらさらの髪が風になびいていた。
太陽の下に来ると、雪流の肌の白さが余計白く見えた。
「気持いい…。暖かくて、お花のいい香り…。」
「そうだな。寒くないか?」
「平気です。今日は暖かいから。」
「そっか…何かあったら言えよ?」
「はい…海兎。」
「ん?」
「ありがとうございます。」
「うん。」
それから病室に帰って、トランプしたり。歌ったり。面白い話をしたりした。
「もう、消灯に近いな。雪流、もう寝るか?」
「ん…まだ海兎とこうしてたいです。」
「分かった。雪流。」
「はい?…んっ」
「愛してる…ずっと…。」
言える限り、俺は雪流に愛を伝えた。
出来る限り、俺は雪流にキスをした。
「僕も、海兎を…愛してます。」
目をウトウトさせている雪流の、頭をずっと撫でで抱き締めていたら。
寝息が聞こえてきた。
「愛してる…ずっと、ずっと雪流を…。」
額にキスをおくって寝かせた。