「何にします?ここ早くてどれも美味しいんですよ。」
メニューを見ながら、海兎さんに聞いた。
「う~ん。俺これにするわ。」
と彼が指したのは、豚カツ定食。
「わぁ~美味しそうですね。僕は…どうしよう。迷うなぁ。………じゃあ、これにします。」
僕が選んだのは、ハンバーグ~きのこデミグラスソースがけ~定食。うん、美味しそう。
「それも美味しそうさね。飲み物どうする?
俺は水で良いや。」
「僕は、メロンソーダ頼みます。」
「ぷっ。何か味覚が子供だな。」
海兎さんは意地悪そうにからかう様に、笑った。
「なっ!良いじゃないですか。好きなんですから。」
そんな海兎さんに僕はまた、むくれてプイッと横を向いた。その仕草も面白かったのか、更に笑っている。
僕は腹が立って乱暴にボタンを押した。
間もなく店員さんが現れ、さっさと注文を済ませた。
「ゴメン。そんなに怒るなって。
さて、改めて言うのもなんだけどさ。
ハジメマシテ。海兎っす。
歳は18の本好きな高校生です。」

