卒業式の後で

「先生、今度は私が、先生のことを知ってもいいで
すか?」


相沢は少し驚いた顔をしてから笑った。


「ああ、今度は君が、選んでくれた時間のなかで」


桜の花びらが二人の間をゆっくりと舞っていた。


それはかつて教師と生徒が終わり、まだ名前のない関係が始まろうとする合図だった。