『今日、仕事終わるの遅い?』
仕事の合間に届いた雫からのメッセージを見て、時計を確認する。
『多分、いつもと同じくらい』
『そっか』
『どうした?』
『何となく聞いてみただけ』
その返事に、少し笑った。寂しいのだろうか。そう思ってたら嬉しい。なんて考えながら、『終わったらすぐに連絡する』と返事をした。するとすぐに『うん。待ってる』と返事が来た。
スマートフォンを伏せ、目の前の台本に視線を戻す。
撮影が終わる頃には、外はすっかり暗くなっていた。
着替えを済ませ、迎えの車に乗り込む。そして、走り出した車の中で、スマートフォンを手に取る。
『今終わったよ』
俺の連絡を待っていたみたいにすぐに既読がつき、返信が来た。
『お疲れ様』
『ありがとう』
その一言で、指を止める。再来週は三日間、まとまった休みがある。せっかくなら、雫とどこかへ行きたい。
昨夜、そう思ったことを思い出しながら、メッセージを打つ。
『そういえば、来週なんだけど』
『うん?』
『三日くらい休みがあるから、よかったら遠出しない?』
送信してから、返事を待つ。すぐに画面が光った。
『行きたい』
短い返事だった。それを見て、思わず笑った。
『じゃあ、どこいく?』
『湊が決めていいよ』
『俺が?』
『うん』
少し考えてから、いくつか候補を頭の中に浮かべる。
今まで仕事でいろんなところに行ってきた。でも、誰かと予定を決めて、その人と過ごすためだけに遠くへ行くことは、いつ以来だろう。そんなことを考えながら、雫と行く場所を考え始めた。
遠出と言っても、三日間ずっとどこかを巡る必要はない。せっかくの休みだから、普段行かないような場所に行って、そこでゆっくり過ごせれば十分だった。スマートフォンでいくつか候補を探していると、自然の多い場所や、少し古い街並みが残っているところが目に入る。仕事では何度か地方へ行ったことがあるけれど、撮影が終われば次の仕事へ向かうだけで、その土地を自分の時間で歩いたことはほとんどなかった。
いくつか候補を見つけたところで、雫に送ってみる。
『ここ、どう?』
写真と一緒に送ると、しばらくして返信が来た。
『いいね。行ってみたい』
『じゃあ、ここにしようか』
『うん』
行き先が決まると、それだけで少し楽しみになった。
それから休みの日まで、仕事の合間に少しずつ予定を決めていった。どこで食事をするか、何を見るか。雫が見つけた店を教えてくれたり、俺が気になった場所を送ったりするうちに、気づけば予定表にはいくつもの行き先が並んでいた。
そのやり取りも、今までとは少し違っていた。
会う約束をするだけなら、これまでも何度もしてきた。それでも今回は、数時間ではなく、一日を丸ごと一緒に過ごす。そのことを考えるだけで、仕事とは関係のないところで時間が動いているような感覚があった。
仕事の合間に届いた雫からのメッセージを見て、時計を確認する。
『多分、いつもと同じくらい』
『そっか』
『どうした?』
『何となく聞いてみただけ』
その返事に、少し笑った。寂しいのだろうか。そう思ってたら嬉しい。なんて考えながら、『終わったらすぐに連絡する』と返事をした。するとすぐに『うん。待ってる』と返事が来た。
スマートフォンを伏せ、目の前の台本に視線を戻す。
撮影が終わる頃には、外はすっかり暗くなっていた。
着替えを済ませ、迎えの車に乗り込む。そして、走り出した車の中で、スマートフォンを手に取る。
『今終わったよ』
俺の連絡を待っていたみたいにすぐに既読がつき、返信が来た。
『お疲れ様』
『ありがとう』
その一言で、指を止める。再来週は三日間、まとまった休みがある。せっかくなら、雫とどこかへ行きたい。
昨夜、そう思ったことを思い出しながら、メッセージを打つ。
『そういえば、来週なんだけど』
『うん?』
『三日くらい休みがあるから、よかったら遠出しない?』
送信してから、返事を待つ。すぐに画面が光った。
『行きたい』
短い返事だった。それを見て、思わず笑った。
『じゃあ、どこいく?』
『湊が決めていいよ』
『俺が?』
『うん』
少し考えてから、いくつか候補を頭の中に浮かべる。
今まで仕事でいろんなところに行ってきた。でも、誰かと予定を決めて、その人と過ごすためだけに遠くへ行くことは、いつ以来だろう。そんなことを考えながら、雫と行く場所を考え始めた。
遠出と言っても、三日間ずっとどこかを巡る必要はない。せっかくの休みだから、普段行かないような場所に行って、そこでゆっくり過ごせれば十分だった。スマートフォンでいくつか候補を探していると、自然の多い場所や、少し古い街並みが残っているところが目に入る。仕事では何度か地方へ行ったことがあるけれど、撮影が終われば次の仕事へ向かうだけで、その土地を自分の時間で歩いたことはほとんどなかった。
いくつか候補を見つけたところで、雫に送ってみる。
『ここ、どう?』
写真と一緒に送ると、しばらくして返信が来た。
『いいね。行ってみたい』
『じゃあ、ここにしようか』
『うん』
行き先が決まると、それだけで少し楽しみになった。
それから休みの日まで、仕事の合間に少しずつ予定を決めていった。どこで食事をするか、何を見るか。雫が見つけた店を教えてくれたり、俺が気になった場所を送ったりするうちに、気づけば予定表にはいくつもの行き先が並んでいた。
そのやり取りも、今までとは少し違っていた。
会う約束をするだけなら、これまでも何度もしてきた。それでも今回は、数時間ではなく、一日を丸ごと一緒に過ごす。そのことを考えるだけで、仕事とは関係のないところで時間が動いているような感覚があった。


