「ねぇ、俺のこと…好き?」
告げられた、究極の選択。
さかのぼること数週間前_
「天野 玲央です。今日からよろしくお願いします。」
ある日やってきた転校生・玲央くん。
「「キャーーーーー!!!!」」
女の子は玲央くんを見て、黄色い声をあげ、目を♡にしていた。きっと、玲央くんみたいな人を「イケメン」というのだろう。まあ、何もかもがごく普通の私・林崎 聖愛には、玲央くんと関わることなんてない。
最初は、そう思っていたんだ。
「それじゃ、天野の席は…。」
先生はそう言って、一つ空いた席を指さした。
よかった…。私とは遠い席。
「ねぇ、そこの席、俺と変わってくんない?」
玲央くんがこっちの方に歩いてきて、私の隣の席の男子に話しかけた。…え?
わ、私の、隣…!?
「え…。」
一方話しかけられた男子は、急に詰め寄られたせいか、どう対応すればいいか困っている。
「…ダメ?」
「わ、分かりました…。」
な、なんか…すごい圧を感じるっ!
そして、玲央くんが座るはずだった空いている席にその男子が座り、私の隣の席に玲央くんが座った。
う、嘘でしょ…?一切関わりがないと思ってたのに、席が隣になるなんて…。
「てことで、よろしく。林崎さん。」
ひぃぃぃぃ!!!
にっこり笑顔で急に話しかけられて、思わず肩が跳ねる。
「あっ、えっと…うん。よろしくね。」
「…ねぇ、なんで林崎さん?」
女子の冷ややかな視線を感じ、またまたビクリと肩が跳ねる。
「ほんとにね。林崎さん、何か特別ってわけじゃないし、そんなに可愛いってわけでもなくない?」
「なのに玲央くんと隣とか、ずるい…。」
い、いやいやいや、別に私が隣になりたかった訳じゃなくて…。
わ、私の学校生活、終わったかも…。あはは…。
☆♡☆♡
「ねぇ聖愛。教科書忘れちゃった。貸して?」
「…え"…。」
そしてあの日から何日か後。玲央くんは私のことをなぜか名前で呼ぶようになり、最近私に話しかけてくることが増えた。そしてそのたびに、女子たちに睨まれる。
「お願い♡」
「…分かった。はい、一緒に見るよ。」
「ありがとー。」
そして机をくっつけ、二人で私の教科書を使うことになった。
はぁ…。どうしてこんなことに…。
そして、女子からの冷ややかな視線と私をパシリのように扱ってくる玲央くんにビクビクし、授業の内容が全然頭に入ってこなかった。
_キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴る。や、やっと授業が終わった…。
一旦玲央くんと距離をとりたいから、教室を出よう。
そして、一人で廊下を歩いていると。
「せーいあっ!」
「わぁぁ!?!?」
急に後ろから声がし、変な声を出してしまった。
振り返ると、そこにいたのは…玲央くん。
きょ、距離を置きたかったのに…。
「驚きすぎでしょ〜。何してるの?」
「あ…。気分転換に?廊下を歩いてただけ。」
”あなたを避けるため”なんて、絶対本人に言えない…!
「へ〜。…そうだ。さっき教科書貸してくれてありがとね?」
「あ…うん。」
すると、玲央くんがさっきから背中に隠し持っていたのか、何かを取り出した。…え?
そして私の視界に映ったのは…教科書。
「わ、忘れたんじゃ、なかったの…?」
「もちろん、ちゃんと持ってきたよ〜。」
「じゃ、じゃあ、なんで…。」
恐る恐る質問すると、玲央くんが、不敵な笑みを浮かべた。
「なんでって?…聖愛に近づけるかなって。」
「へ?」
予想外の答えに、マヌケな声が漏れる。
「俺さ、転校初日、教室内を見渡した時一番最初に目に止まったのは、聖愛なんだ。」
頭に?マークが浮かんでいる私を前に、玲央くんはさらに続ける。
「見るからに優しそうな子で、俺と仲良くしてくれそうだなーって。だから、聖愛の隣の席を選んだ。あの日はもう、運命だったよ。」
「う、運命…?」
転校、してきただけで…?大袈裟じゃないかな…?
「ねぇ、俺のこと…好き?」
「は、はい?」
う、運命とは聞いたけど…”好き”?
それとこれとは別じゃ…。と、とりあえず、嫌いというのは可哀想っ!
「も、もちろん好きだよ!…友達として…。」
「俺がどういう意味で聞いてるか、分かるよね?」
きゅ、急に冷たいっ!
「わ、わわわわわわ分かりませんんんんんん!!!」
_ダダダダダ…!!
私の頭がパニック状態になり、私は全力ダッシュで駆け出した。な、何がなんだかもう、分からない…!!
「あ、ちょっと、聖愛…!」
_パシッ
…逃げようと思ったけど、玲央くんに腕を掴まれた。
「聖愛の気持ちは今はいいよ。…でも、これだけは言わせて。」
「な、何…?」
そして、玲央くんの顔を見る。…真剣な眼差しで、私を見つめてくれていた。
「俺は、…好きだから。」
ボッフンッッ!!!!!
「…え?何の音?」
さっきの”男の子”の顔とは真逆に、今はキョトンとしている玲央くん。
こ、この音はきっと…。私のドキドキメーターが大爆笑した音だと思う。
そして、自分の顔を見なくとも、顔が熱く、赤くなっているのが分かる。
「やっぱり、無理ですぅぅぅぅ!!!!」
「え…何が??」
END
告げられた、究極の選択。
さかのぼること数週間前_
「天野 玲央です。今日からよろしくお願いします。」
ある日やってきた転校生・玲央くん。
「「キャーーーーー!!!!」」
女の子は玲央くんを見て、黄色い声をあげ、目を♡にしていた。きっと、玲央くんみたいな人を「イケメン」というのだろう。まあ、何もかもがごく普通の私・林崎 聖愛には、玲央くんと関わることなんてない。
最初は、そう思っていたんだ。
「それじゃ、天野の席は…。」
先生はそう言って、一つ空いた席を指さした。
よかった…。私とは遠い席。
「ねぇ、そこの席、俺と変わってくんない?」
玲央くんがこっちの方に歩いてきて、私の隣の席の男子に話しかけた。…え?
わ、私の、隣…!?
「え…。」
一方話しかけられた男子は、急に詰め寄られたせいか、どう対応すればいいか困っている。
「…ダメ?」
「わ、分かりました…。」
な、なんか…すごい圧を感じるっ!
そして、玲央くんが座るはずだった空いている席にその男子が座り、私の隣の席に玲央くんが座った。
う、嘘でしょ…?一切関わりがないと思ってたのに、席が隣になるなんて…。
「てことで、よろしく。林崎さん。」
ひぃぃぃぃ!!!
にっこり笑顔で急に話しかけられて、思わず肩が跳ねる。
「あっ、えっと…うん。よろしくね。」
「…ねぇ、なんで林崎さん?」
女子の冷ややかな視線を感じ、またまたビクリと肩が跳ねる。
「ほんとにね。林崎さん、何か特別ってわけじゃないし、そんなに可愛いってわけでもなくない?」
「なのに玲央くんと隣とか、ずるい…。」
い、いやいやいや、別に私が隣になりたかった訳じゃなくて…。
わ、私の学校生活、終わったかも…。あはは…。
☆♡☆♡
「ねぇ聖愛。教科書忘れちゃった。貸して?」
「…え"…。」
そしてあの日から何日か後。玲央くんは私のことをなぜか名前で呼ぶようになり、最近私に話しかけてくることが増えた。そしてそのたびに、女子たちに睨まれる。
「お願い♡」
「…分かった。はい、一緒に見るよ。」
「ありがとー。」
そして机をくっつけ、二人で私の教科書を使うことになった。
はぁ…。どうしてこんなことに…。
そして、女子からの冷ややかな視線と私をパシリのように扱ってくる玲央くんにビクビクし、授業の内容が全然頭に入ってこなかった。
_キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴る。や、やっと授業が終わった…。
一旦玲央くんと距離をとりたいから、教室を出よう。
そして、一人で廊下を歩いていると。
「せーいあっ!」
「わぁぁ!?!?」
急に後ろから声がし、変な声を出してしまった。
振り返ると、そこにいたのは…玲央くん。
きょ、距離を置きたかったのに…。
「驚きすぎでしょ〜。何してるの?」
「あ…。気分転換に?廊下を歩いてただけ。」
”あなたを避けるため”なんて、絶対本人に言えない…!
「へ〜。…そうだ。さっき教科書貸してくれてありがとね?」
「あ…うん。」
すると、玲央くんがさっきから背中に隠し持っていたのか、何かを取り出した。…え?
そして私の視界に映ったのは…教科書。
「わ、忘れたんじゃ、なかったの…?」
「もちろん、ちゃんと持ってきたよ〜。」
「じゃ、じゃあ、なんで…。」
恐る恐る質問すると、玲央くんが、不敵な笑みを浮かべた。
「なんでって?…聖愛に近づけるかなって。」
「へ?」
予想外の答えに、マヌケな声が漏れる。
「俺さ、転校初日、教室内を見渡した時一番最初に目に止まったのは、聖愛なんだ。」
頭に?マークが浮かんでいる私を前に、玲央くんはさらに続ける。
「見るからに優しそうな子で、俺と仲良くしてくれそうだなーって。だから、聖愛の隣の席を選んだ。あの日はもう、運命だったよ。」
「う、運命…?」
転校、してきただけで…?大袈裟じゃないかな…?
「ねぇ、俺のこと…好き?」
「は、はい?」
う、運命とは聞いたけど…”好き”?
それとこれとは別じゃ…。と、とりあえず、嫌いというのは可哀想っ!
「も、もちろん好きだよ!…友達として…。」
「俺がどういう意味で聞いてるか、分かるよね?」
きゅ、急に冷たいっ!
「わ、わわわわわわ分かりませんんんんんん!!!」
_ダダダダダ…!!
私の頭がパニック状態になり、私は全力ダッシュで駆け出した。な、何がなんだかもう、分からない…!!
「あ、ちょっと、聖愛…!」
_パシッ
…逃げようと思ったけど、玲央くんに腕を掴まれた。
「聖愛の気持ちは今はいいよ。…でも、これだけは言わせて。」
「な、何…?」
そして、玲央くんの顔を見る。…真剣な眼差しで、私を見つめてくれていた。
「俺は、…好きだから。」
ボッフンッッ!!!!!
「…え?何の音?」
さっきの”男の子”の顔とは真逆に、今はキョトンとしている玲央くん。
こ、この音はきっと…。私のドキドキメーターが大爆笑した音だと思う。
そして、自分の顔を見なくとも、顔が熱く、赤くなっているのが分かる。
「やっぱり、無理ですぅぅぅぅ!!!!」
「え…何が??」
END



