それが、最後だった。
あのとき、一緒にいればよかった。
委員会が終わるまで、待っていればよかった。
どうして、あんなにも簡単に帰ってしまったんだろう。
どうして、振り返らなかったんだろう。
もし、あのとき。
蒼空が呼び止めようとしていたことに、気づいていたら。
私は、帰らなかったのかな。
それとも。
何も変わらなかったのかな。
「……蒼空」
祭壇の前で、私は小さく呟いた。
もう一度だけでいい。
あの日の放課後に戻れたら。
今度こそ、君が委員会を終えるまで待っているのに。
君と一緒に、帰るのに。
それが、最後だった。
たったそれだけ。
たったそれだけの会話が、私たちの最後になってしまった。
「……ごめんね」
気づけば、涙がこぼれていた。
「蒼空、ごめん……」
止まらなかった。
何度拭っても、次から次へと溢れてくる。
ごめんね。

