「美月!起きて!」
聞き慣れた声が、私の耳に届いた。
「遅刻するぞー!」
ゆっくりと目を開ける。
見慣れた天井。
カーテンの隙間から差し込む朝日。
そして、ベッドの横に立っている制服姿の男の子。
「……蒼空」
「なに?まだ寝ぼけてんの?」
朝比奈蒼空。
私の大好きな人。
そして、昨日、私を庇って死んだ人。
「……っ」
気づいた瞬間、涙が溢れそうになった。
慌てて顔を伏せる。
「え、ちょっと。どうした?」
蒼空が心配そうに顔を覗き込んできた。
「どっか痛い?」
「……ううん」
「ほんと?」
「うん。大丈夫」

