家に帰ったのは、夜遅くだった。
腕の痛みも、身体の傷も、何も気にならなかった。
頭の中には、蒼空の最後の顔が何度も浮かんでくる。
私を庇った、あの瞬間。
どうして。
どうして蒼空なの。
蒼空にプレゼントした、腕時計。
蒼空がいつも大切にしてくれていたもの。
私は震える手で、蒼空の付けていた時計を持ち上げた。
これでもう一度戻りたい。
「……蒼空、ごめん。ごめんね」
時計を胸に抱きしめる。
涙が止まらなかった。
「会いたいよ……」
もう一度でいい。
今度こそ、守りたい。
「お願い……」
声がかすれる。
「蒼空に、会わせて……」

