午後五時。
スマホが震えた。
蒼空からだった。
『ごめん、ちょっと遅くなる』
私はすぐに返信した。
『大丈夫! 待ってるよ』
既読はつかなかった。
私は教室の窓から、校庭を眺めた。
部活をしている生徒たちの声が聞こえる。
夏の夕方。
オレンジ色の空。
いつもの学校。
しばらくして、莉子からメッセージが届いた。
『美月、まだ学校?』
『うん! 蒼空待ってる』
『そっか! 気をつけて帰るんだよ〜』
『うん! また明日!』
私はスマホを置いて、机に頬を乗せた。
緊張して昨日よく眠れなかったし、なんか眠くなってきた。
蒼空、まだかな。
昨日、話したいことがあるって言っていた。
早く聞きたい。
どんな話でも、ちゃんと聞くから。
だから、早く来て。

