放課後。
ホームルームが終わると、蒼空が私の机の前に立った。
「美月」
「うん!」
「今日、ちょっと用事ができた」
その言葉に、私は顔を上げた。
「用事?」
「ごめん。委員会あるんだったの忘れてた」
そんなの知ってる。
背中にヒヤリと汗が流れる。
「じゃあ、終わるまで待ってるね」
蒼空は驚いたように私を見た。
「ごめん。今日はちょっと時間かかるかも」
「大丈夫だよ!」
「先に帰っててもいいんだぞ?」
私は首を横に振った。
「今日は絶対一緒に帰りたいもん。話も気になるし」
蒼空は、困ったように笑った。
「……そっか」
そして、私の頭をぽんと撫でた。
「じゃあ、終わったらすぐ来るから。美月。またあとでな」
「うん。またあとで!」
蒼空が教室を出ていく。
私はその背中に手を振った。
またあとで。

