委員会が終わったのは、午後五時を少し過ぎた頃だった。
「美月!」
廊下の向こうから、蒼空が小走りでやってくる。
「ごめん、待たせた!」
「ううん。全然!」
「ほんと?」
本当は、少しだけ不安だった。
でも、蒼空の顔を見たら、そんな気持ちはどこかへ消えてしまった。
二人で校門を出る。
夕方の風が、少しだけ涼しかった。
「ねえ、蒼空」
「ん?」
「明日って、何か予定ある?」
蒼空は少し考えた。
「特にないけど」
「じゃあ、明日も一緒に帰ろう?」
「いいよ」
「絶対?」
「絶対」
蒼空が笑う。
「なんだよ、今日はやけに約束したがるな」
「……だって」
言いかけて、口を閉じた。
明日も一緒にいたい。
明日も笑っていたい。
明日も、蒼空の隣を歩きたい。
そんなことを言ったら、きっと変に思われる。
だから私は、笑ってごまかした。
「なんでもない!」
「変な美月」
蒼空はそう言って、私の手を握った。

