「美月ー! 早くしろー!」
玄関の外から聞こえてきた声に、私は慌てて靴を履いた。
「待って!今行く!」
ドアを開けると、蒼空が笑いながら立っていた。
「おはよ」
「おはよう! ごめんね、待った?」
「いや、今来たとこ」
「ほんと?」
「うそ。五分くらい待った」
「えー! ごめん!」
蒼空は楽しそうに笑った。
「蒼空くん、いつも美月がごめんね」
お母さんが私にお弁当を持ってきながら蒼空に話しかけた。
「いえ!全然。もう慣れたし、
美月ほら、行こうぜ!美月ママ!行ってきます!」
お母さんに見送られながら、私は蒼空の隣に並んで歩き出した。

