七月十日
窓の外では、蝉が鳴いていた。
夏が来るたびに、当たり前のように聞いていたその声が、今年は少しだけ違って聞こえる。
こうして夏を迎えることも最後になるのだろうか。
そんなことを考えるようになったのは、いつからだっただろうか。
病院の先生から、自分の病気について詳しく聞かされた日。
もう、長くはないかもしれない。
そう告げられたとき、俺は不思議なくらい冷静だった。
いつかこんな日が来ることは、ずっと前からわかっていたから。
でも。
美月の顔が浮かんだ瞬間、初めて怖くなった。
俺がいなくなったら、あいつはどうなるんだろう。
泣くだろうか。
無理して笑うだろうか。
それとも、俺のことを忘れられずに、ずっと立ち止まってしまうんだろうか。
考えるだけで、胸が苦しくなった。
「……美月」
窓の外では、蝉が鳴いていた。
夏が来るたびに、当たり前のように聞いていたその声が、今年は少しだけ違って聞こえる。
こうして夏を迎えることも最後になるのだろうか。
そんなことを考えるようになったのは、いつからだっただろうか。
病院の先生から、自分の病気について詳しく聞かされた日。
もう、長くはないかもしれない。
そう告げられたとき、俺は不思議なくらい冷静だった。
いつかこんな日が来ることは、ずっと前からわかっていたから。
でも。
美月の顔が浮かんだ瞬間、初めて怖くなった。
俺がいなくなったら、あいつはどうなるんだろう。
泣くだろうか。
無理して笑うだろうか。
それとも、俺のことを忘れられずに、ずっと立ち止まってしまうんだろうか。
考えるだけで、胸が苦しくなった。
「……美月」

