午後5時を少し過ぎた頃。
スマホが震えた。
『終わった。今から行く』
私はすぐに返事をする。
『昇降口で待ってるね』
数分後、蒼空が現れた。
「待たせたな」
「ううん」
彼は私の顔を見るなり、少し驚いたように目を見開いた。
「……美月、顔色悪いぞ」
「大丈夫」
「本当に?」
「うん。蒼空こそ、疲れてない?」
「ちょっとだけ。でも平気」
そう言って笑う蒼空の顔は、いつもより少し青白かった。
私はすぐに彼の腕を掴んだ。
「今日は、寄り道しないで帰ろう」
「そうだな」
「途中で苦しくなったら、絶対に言ってね」
「わかった」
「本当に?」
「本当に」
彼は私の手を握った。
「美月も、何かあったらすぐ言えよ」
「……うん」

