終わりのホームルームが終わると、蒼空が私の机までやってきた。
「美月、先に帰ってていいぞ」
「え?」
「委員会、すぐ終わるから。終わったら連絡する」
私は首を横に振った。
「待ってる」
「でも、時間かかるかもしれないぞ」
「待ってるって決めたの」
蒼空は少しだけ困った顔をした。
そして、私の頭を撫でた。
「……わかった。じゃあ、終わったら一緒に帰ろう」
「うん」
彼は教室を出ていく。
私はその背中を、ずっと見つめていた。
これまでの時間でも、私はこうして彼を待っていた。
そして、彼が戻ってきて。
いつものように笑って。
そのまま、一緒に帰った。
何も変わらないはずだった。
けれど、今日は違う。
私たちは、今日何が起こるのかを知っている。
だからこそ、絶対に変えてみせる。
私はスマホを握りしめた。

