『君が死ぬ7日前、何度でも君に恋をする』



学校に着くと、昇降口の前に蒼空が立っていた。

「美月!」

私を見つけるなり、彼が手を振る。

その姿を見ただけで、涙が出そうになった。

何度も失った人が、今、目の前にいる。

「おはよう、蒼空」

「おはよう。……って、おい。なんで泣きそうなんだよ」

「泣いてない!」

「いや、絶対泣いてるだろ」

蒼空が私の顔を覗き込む。

私は慌てて顔を背けた。

「だって……今日、蒼空が隣にいるのが嬉しいんだもん」

そう言うと、蒼空は一瞬だけ目を丸くした。

それから、困ったように笑った。

「……そっか」

彼は私の頭をぽん、と優しく撫でる。

「俺も嬉しいよ」

その言葉が、何よりも嬉しかった。

教室に入ると、莉子と陸がいつもの席で話していた。

「おはよー! 美月、蒼空!」

莉子が手を振る。

「おはよう!」

「おはよ。今日、なんか二人とも仲良くない?」

陸がニヤニヤしながら言った。

「いつもだろ」

蒼空が即答する。

「うわ、言ったよこいつ!」

「陸、うるさい」

「はいはい、ごちそうさまです!」

四人で笑う。

いつもと変わらない朝。

いつもと変わらない教室。

なのに、私はその一瞬一瞬が、たまらなく愛おしかった。