『君が死ぬ7日前、何度でも君に恋をする』



「……蒼空」

「何回も、ひとりで怖かったんだろ」

私は頷いた。

「……うん」

蒼空は、私の頭を優しく撫でた。

「もう、ひとりで抱えなくていい」

その言葉を聞いて、私はまた泣いた。

今まで、誰にも言えなかった。

莉子にも、陸にも。

何度も蒼空を失ったことを、誰にも話せなかった。

でも、今は違う。

蒼空が知ってくれた。

私が何度も苦しんできたことを。

私がどれだけ蒼空を大切に思っているかを。

「……ありがとう」

私が言うと、蒼空は少し笑った。

「こっちのセリフだろ」

「……え?」

「話してくれて、ありがとう」

蒼空は私の手を握ったまま、空を見上げた。

夕焼けが、ゆっくりと夜の色に変わっていく。

「……なあ、美月」

「なに?」

「俺、明日も生きてるよな?」

胸が締めつけられた。

私は何度も頷いた。

「……うん」

「明日も、一緒に学校行けるよな?」

「……うん」

「じゃあ、明日も一緒に帰ろう」

私は涙を拭って笑った。

「……うん」

蒼空も笑った。

「約束な」

「約束」

小指を絡める。

いつもと同じ、何でもない約束。

でも、今度は違う。

私たちは初めて、同じ未来を見ようとしていた。

家に帰ると、私は机の上に時計を置いた。