『君が死ぬ7日前、何度でも君に恋をする』



どれくらい、そうしていただろう。

「……落ち着いた?」

蒼空が、そっと私の顔を覗き込んだ。

私は小さく頷く。

「うん……ごめんね」

「いや、別にいいけど」

そう言って、蒼空は笑った。

「なんか、怖い夢でも見た?」

私は、思わず息を止めた。

怖い夢。

そうだ。

そういうことにしておけばいい。

君が死んだことも。

君の葬儀に出たことも。

君に二度と会えないと思っていたことも。

全部、夢だったことに。

「……うん」

私は俯いた。

「蒼空が、いなくなる夢」

嘘じゃなかった。

だって、あれは夢なんかじゃない。

私が実際に経験したことだから。

「……そっか」

蒼空の声が、少しだけ低くなった。

「怖かったな」

そう言って、君は私の頭を撫でた。

優しく。

何度も。

「大丈夫だよ」

その言葉を聞いた瞬間、胸が苦しくなった。

大丈夫じゃない。

だって、私は知っている。

君が死ぬことを。

私は、蒼空の制服の袖をぎゅっと掴んだ。