『君が死ぬ7日前、何度でも君に恋をする』



夕方の風が、二人の間を吹き抜けた。

「……え?」

「俺に言えないこと?病気の事打ち明けたからかと思ったけど、思い返せばそれより前からだった」

蒼空は、私から目を逸らさなかった。

「美月、最近、すごく悲しそうな顔するんだよ」

「……」

蒼空は困ったように笑った。

「俺、そんなに信用ない?」

「違う!」

思わず声が大きくなった。

蒼空が驚いて目を見開く。

私は慌てて俯いた。

「……違うの」

「……うん」

「蒼空のこと、信用してないわけじゃない」

「じゃあ、なんで?」

言えなかった。

言っていいのかわからなかった。

時間が戻っていること。

蒼空が何度も死んでしまったこと。

そんなことを話したら、蒼空は信じてくれるだろうか。

それとも、私がおかしくなったと思うだろうか。

「……美月」

蒼空が私の手を握った。

「俺に話せないことなら、無理に言わなくていい」

「……」

「でも、ひとりで抱え込まないでほしい。美月もそう言ってくれたじゃん」

その言葉を聞いた瞬間、涙が溢れた。