午前中の授業が終わり、昼休み。
私たちはいつものように4人でお弁当を食べていた。
「夏休み、海の他にも花火大会も行こうぜ」
その言葉に、私は顔を上げた。
花火大会。
以前、蒼空と約束した。
来年も一緒に海に来よう、と。
そして、毎年一緒に夏を過ごそう、と。
「……うん! 行こう!」
私は大きく頷いた。
蒼空が私を見つめた。
「美月、楽しみ?」
「うん。すっごく楽しみ」
「よかった」
蒼空が笑う。
その笑顔を見ていると、胸が苦しくなった。
夏休み。
花火大会。
来年の夏。
そんな未来を、蒼空と一緒に迎えたい。
でも、私は知っている。
7月19日を越えられなければ、その約束は全部消えてしまう。
「……美月?」
蒼空の声で、我に返った。
「え?」
「泣きそうな顔してる」
私は慌てて笑った。
「そんなことないよ!」
「……そっか」
蒼空は少しだけ不思議そうな顔をした。
それ以上、何も聞かなかった。

