『君が死ぬ7日前、何度でも君に恋をする』



蒼空は、私の顔を見つめた。

「……正直、俺も怖いんだ」

その声が、少し震えていた。

「この先、どうなるのか。どれくらい普通に生活できるのか。俺にも、まだわからない」

私は何も言えなかった。

「でもさ」

蒼空は、私の手を握った。

「今日みたいに、美月と海に来たり、学校でみんなと笑ったり。そういう時間が、俺は大好きなんだ」

「……蒼空」

「だから、これからも一緒にいてほしい」

蒼空の瞳が揺れた。

「病気のこと、ちゃんと話しておきたかった。お前に隠し事したまま、一緒にいるのは嫌だったから」

私は首を横に振った。

「……もう、隠し事なんてしないで」

「うん」

「怖いときは、怖いって言って」

「……うん」

「私も、怖いよ」

涙が溢れた。

「蒼空がいなくなるの、怖い」

蒼空は何も言わず、私の手を強く握った。

「でもね」

私は涙を拭った。

「だからって、蒼空と一緒にいるのをやめたりしない」

蒼空の目から、涙が一粒落ちた。

「……ありがとう」

「だから、来年も一緒に来ようね」

「……うん」

「その次の年も」

蒼空は泣きながら笑った。

「……うん」

私は蒼空の胸に顔を埋めた。