帰り道。
夕焼けが、海の向こうに沈みかけていた。
「今日、来てよかった」
私が言うと、蒼空は頷いた。
「俺も」
「また来たいね」
「うん」
少し歩いたところで、蒼空が立ち止まった。
「……美月」
「ん?」
「ちょっと、聞いてほしいことがある」
私は蒼空を見た。
その表情は、いつもと違っていた。
真剣で、少しだけ不安そうで。
「……なに?」
蒼空はしばらく黙っていた。
そして、ゆっくりと口を開いた。
「俺さ、最近、病院でいろいろ検査してるだろ?」
「……うん」
「先生から、あんまり無理するなって言われてる」
「うん」
「前より、心臓の状態がかなり悪くなってるみたいで」

