『君が死ぬ7日前、何度でも君に恋をする』



放課後、私たちは駅前のゲームセンターに向かった。

「よっしゃ! 今日は俺が勝つ!」

陸が意気込んで、クレーンゲームの前に立つ。

「前もそれ言って、千円使って取れなかったじゃん」

莉子が笑う。

「今日は違う!」

「はいはい」

蒼空も楽しそうに笑っていた。

私はその横顔を見ながら、昨日の病院での会話を思い出していた。

心臓の病気。

悪くなっている体調。

いつ何が起きてもおかしくない。

そう言われた蒼空は、どんな気持ちだったんだろう。

怖くなかったはずがない。

それなのに、いつも私の前では笑っていた。

「美月?」

蒼空が顔を覗き込んできた。

「どうした?」

「……なんでもない」

「またそれ?」

蒼空は少しだけ眉を下げた。

「最近、なんでもないって言うこと増えたよな」

私は答えられなかった。

本当のことを言ったら、きっと困らせてしまう。

あなたが死ぬところを何度も見た。

あなたを助けるために、何度もやり直している。

そんなこと、簡単に言えるわけがない。