『君が死ぬ7日前、何度でも君に恋をする』



交差点に近づいたとき、私は思わず足を止めた。

あの日と同じ場所。

赤信号。

車の走る音。

「……美月?」

蒼空が私の顔を覗き込む。

「どうした?」

私は首を横に振った。

「……なんでもない」

もう、ここは通らない。

私は蒼空の手を引いた。

「こっちから帰ろう」

「え? そっち?」

「うん!」

蒼空は不思議そうにしながらも、私についてきた。

交差点を避けた。

事故が起きた場所から離れた。

これで大丈夫。

これで、蒼空は助かる。

そう思った瞬間だった。

遠くから、クラクションが鳴り響いた。

振り返る。

車が、こちらに向かってきていた。

「……え?」

身体が動かない。

まただ。

また、同じことが起きる。

「美月!!」

蒼空が私を突き飛ばした。

「蒼空!!」

叫んだ瞬間、衝撃が走った。

蒼空の身体が、目の前から消えた。

「……嘘」

地面に倒れた私は、震える手を伸ばした。

蒼空が倒れている。

また、私を庇って。

「蒼空……!」

駆け寄る。

何度も名前を呼ぶ。

「お願い……目を開けて……!」

蒼空は、ゆっくりと目を開けた。