学校に着くと、莉子と陸が教室で待っていた。
「おはよー!」
莉子が手を振る。
「おはよう、莉子」
「美月、今日眠そうじゃない?」
「ちょっとね」
「昨日、夜更かしした?」
「……うん。まあ、そんな感じ」
本当は、何度も蒼空が死ぬ夢を見ていた。
目を閉じるたびに、あの瞬間が蘇ってくる。
陸が蒼空の肩を叩いた。
「蒼空、昨日のゲームの続きやろうぜ!」
「お前、まだ諦めてなかったの?」
「今日こそ勝つ!」
「はいはい」
蒼空が笑う。
莉子も笑う。
私は、その光景をじっと見つめていた。
何も知らない3人。
私だけが知っている。
この日常が、何度も壊れてしまうことを。
「……美月?」
蒼空がこちらを向いた。
「どうした?」
「……なんでもない」
私は笑った。
今度こそ、絶対に守る。
そのために、まずは事故を防がなきゃいけない。

