事故の音。 倒れていく蒼空。 私の手を握り返してくれた、最後の温もり。 『美月が……無事で……』 「……っ」 思い出しただけで、胸が苦しくなった。 「美月?」 蒼空が私の顔を覗き込む。 「本当に大丈夫?」 「……うん」 私は蒼空の制服の袖を掴んだ。 「ねえ、蒼空」 「ん?」 「今日、一緒に学校行こうね」 「いつも一緒じゃん」 「……うん」 そうだね。 いつも一緒だった。 それなのに、私は二度も蒼空を失った。