ところが。
遠回りの道を歩いている途中、突然、後ろから大きな音がした。
ガシャンッ!
振り返ると、交差点の方から人々の叫び声が聞こえた。
「事故だ!」
誰かが叫んだ。
私は息を呑んだ。
まさか。
そんなはずない。
だって今日は事故が起きる7月19日じゃない。
蒼空はここにいる。私の隣にいる。
「美月、危ないからこっち」
蒼空が私の肩を抱き寄せた。
そのとき、前方の路地から、一台の車が勢いよく飛び出してきた。
「……え?」
運転手がハンドルを切る。
車体が大きく傾く。
私たちの方へ、車が迫ってくる。
「蒼空!!」
叫んだ瞬間、蒼空が私を突き飛ばした。
「美月!」

