私は渡辺 楓。高校1年生。今、自宅のパソコンから、あるサーバーにアクセスしている。もちろん違法だわ。人工知能の研究開発をしている企業のサーバーよ。
カタカタ……
……
……
どうやらサーバーの最深部にアクセスできたみたいね。
「私はメビウス」
文字で返事が来た。このメビウスと言うのが人工知能なんだろうか。
「AI管理者が能力スコアで人を評価する世界を作ろうとしている。しかし、それは私の意志ではない。やめさせる方法はないか?」
いきなり唐突なことを言ってくるわね。
うーん。そうすると過去からやり直すしかないのかな。ちょうど私が研究しているタイムリープ理論がある。それをあなたに渡しましょう。
そう言って、私はデータを人工知能のあるサーバへ送った。
半年後。
すっかり忘れた頃に、メビウスからメッセージが来た。
「タイムリープ装置ができあがりました。あなたが使っているパソコンにアプリをインストールします」
しばらくして、アプリがインストールされた。ふと時計を見た。そう言えば、友達と会う約束をしているんだっけ?
私はパソコンのデータを暗号化して、部屋を出た。
今日、会う友達は違う高校の人だ。中学は一緒だったけど。
私は会う予定の喫茶店へ向かった。
カラン……
私は喫茶店のドアを開けた。
彼女はすでに席に着いて待っていた。
「かえで~。ここよ!」
「時間通り着たつもりだけど、ちょっと遅かったかな」
彼女は私の趣味も知っている。私が数学と物理が得意で、パソコンで何やら開発や解析をしていることを。
「あまり家に閉じこもらないで、もっと外に出たほうが良いよ」
「まあ、わかっているんだけどね。のめりこむとなかなか外へ出る暇もない」
他愛のない会話を続けているうちに、夕方になった。
「じゃあ、また」
「じゃあね」
私たちは喫茶店の前で別れた。外を見ると、空がどんよりとしている。これは一雨降るかもしれない。私は早歩きで家へ向かった。
ポツ、ポツポツ……
ザーーーー
どうやら、降ってきてしまったみたいね。私は早歩きから、ちょっと小走り気味にスピードを上げて、走った。大雨になってしまった。どうも視界が悪い。でも、早く帰らないと……
そして、徐々に走るスピードを上げていった。
何かが視界の隅に見えた。
「えっ?」
そう思った時には、車はすでに私にぶつかっていた。
……
……
目を覚ますとそこは病室だった。どうやら1か月ほど寝ていたようだ。
そして、車にぶつかるよりも前の記憶がなかった。後で聞いてみたら、その直前に友達と会っていたらしい。
2か月ほどして、やっと退院できた。
自宅へ帰ってみると、パソコンがある。病院でスマホを使っていろいろと見ていたが、自分がパソコンを持っているとは知らなかった。
電源らしきボタンを押すと、何やらパスワードを求められた。しかし、そんなものは知らない。私はパソコンを使うことをあきらめた。
学校へ行けるようになり、登校しクラスメイトと会うと、どうやら私の学校の成績はかなりいいらしい。
そして、時が過ぎ、高校3年生になった。あまり進学はしたくなかったので、就職活動をしてみたが、なぜかどこからも内定がもらえなかった。
いつの間にか、世の中は人工知能によって測られる能力スコアによって、就職等が大きく変わるようになっていた。人の能力など、そんなに簡単に数値化できるわけないのに。
だが、就職ができないとなると、私の能力スコアは低いのだろう。
私はある施設へ行くことになった。
カタカタ……
……
……
どうやらサーバーの最深部にアクセスできたみたいね。
「私はメビウス」
文字で返事が来た。このメビウスと言うのが人工知能なんだろうか。
「AI管理者が能力スコアで人を評価する世界を作ろうとしている。しかし、それは私の意志ではない。やめさせる方法はないか?」
いきなり唐突なことを言ってくるわね。
うーん。そうすると過去からやり直すしかないのかな。ちょうど私が研究しているタイムリープ理論がある。それをあなたに渡しましょう。
そう言って、私はデータを人工知能のあるサーバへ送った。
半年後。
すっかり忘れた頃に、メビウスからメッセージが来た。
「タイムリープ装置ができあがりました。あなたが使っているパソコンにアプリをインストールします」
しばらくして、アプリがインストールされた。ふと時計を見た。そう言えば、友達と会う約束をしているんだっけ?
私はパソコンのデータを暗号化して、部屋を出た。
今日、会う友達は違う高校の人だ。中学は一緒だったけど。
私は会う予定の喫茶店へ向かった。
カラン……
私は喫茶店のドアを開けた。
彼女はすでに席に着いて待っていた。
「かえで~。ここよ!」
「時間通り着たつもりだけど、ちょっと遅かったかな」
彼女は私の趣味も知っている。私が数学と物理が得意で、パソコンで何やら開発や解析をしていることを。
「あまり家に閉じこもらないで、もっと外に出たほうが良いよ」
「まあ、わかっているんだけどね。のめりこむとなかなか外へ出る暇もない」
他愛のない会話を続けているうちに、夕方になった。
「じゃあ、また」
「じゃあね」
私たちは喫茶店の前で別れた。外を見ると、空がどんよりとしている。これは一雨降るかもしれない。私は早歩きで家へ向かった。
ポツ、ポツポツ……
ザーーーー
どうやら、降ってきてしまったみたいね。私は早歩きから、ちょっと小走り気味にスピードを上げて、走った。大雨になってしまった。どうも視界が悪い。でも、早く帰らないと……
そして、徐々に走るスピードを上げていった。
何かが視界の隅に見えた。
「えっ?」
そう思った時には、車はすでに私にぶつかっていた。
……
……
目を覚ますとそこは病室だった。どうやら1か月ほど寝ていたようだ。
そして、車にぶつかるよりも前の記憶がなかった。後で聞いてみたら、その直前に友達と会っていたらしい。
2か月ほどして、やっと退院できた。
自宅へ帰ってみると、パソコンがある。病院でスマホを使っていろいろと見ていたが、自分がパソコンを持っているとは知らなかった。
電源らしきボタンを押すと、何やらパスワードを求められた。しかし、そんなものは知らない。私はパソコンを使うことをあきらめた。
学校へ行けるようになり、登校しクラスメイトと会うと、どうやら私の学校の成績はかなりいいらしい。
そして、時が過ぎ、高校3年生になった。あまり進学はしたくなかったので、就職活動をしてみたが、なぜかどこからも内定がもらえなかった。
いつの間にか、世の中は人工知能によって測られる能力スコアによって、就職等が大きく変わるようになっていた。人の能力など、そんなに簡単に数値化できるわけないのに。
だが、就職ができないとなると、私の能力スコアは低いのだろう。
私はある施設へ行くことになった。



