葉山くんは私の前でだけ忠犬

それは、私が愛犬モモの散歩をしてたときのこと。

モモはやんちゃで、私のことをナメてる部分がある。

私は内気で、犬相手にも強くいうことが出来なくて、あれこれと甘やかしていたら、すっかりモモは私を下に見るようになった。

だから散歩でも、モモはいつも私を引っ張っていく。


その日もモモにグイグイ引っ張られてるうちに、スポンと首輪が抜けてしまった。


「モモ!」
「わふっ!」


走っていくモモを追いかける。

でも、足が速くない私は途中で見失ってしまって。半ベソになりながら、モモが消えていった公園の植え込みを探していく。


「モモ〜……どこにいるの?」


どうしよう。モモが見つからなかったら……。

じわじわと目の前が涙でにじむ。
私のせいで……モモがかわいそうな目にあっちゃう。