葉山くんは私の前でだけ忠犬

「で、でも……葉山くん、いつも授業中寝てるし……」
「そーだけど、テストはやんなきゃじゃん?」


ごもっとも、なんだけどね。

まさかテスト勉強を真面目にやるとは思えなかったんだもん。


「ちゃんと、私が教えたら……勉強する?」
「ごほーびくれるなら勉強する〜」
「ごほーび……」


頭撫でることかな?

それとも、飴やチョコ、おやつをあげることかな。


「そ、ごほーび。イイコにしてたらごほーびもらえんのふつうじゃん?」
「そ、そうだけど……」
「ん〜……もっと撫でてよぉ。せんせーの話、ウザかったけどちゃんと聞いてたんだからさぁ」
「あ、ごめん……」


前髪に少し砂がついていて、それを払ってあげるように撫でてあげれば、嬉しそうに、柔らかく目を細める。

犬、っていうか猫っぽくてかわいい……。

……なんて、絶対に葉山くんには言えないけど!