可愛がって下さいよ、花岡先輩。



「昨日のキス、気持ち良かったか?」

生徒会室に入って来た、皇先輩から耳元でそう尋ねられて、私は自分で入れて飲んでいた、実家のお茶を噴き出した。

おまけに変なところに入って、……激しく咽せた。


「……汚いな。」

京極先輩から、人権のない目で見られた。

「大丈夫?」

優しい白鳥先輩は、心配してくれた。


「……すみません。大丈夫です。」

制服のスカートからハンカチを取り出し、撒き散らしたお茶を拭いた。

……幸い、誰にも被害は及ばず、パソコンや資料も無事だった。


皇先輩に続いて入って来た花岡先輩は、全く興味がなく自分の席に座った。


「お茶、入れて来ますね。」

ハンカチを畳み、給湯室に逃げようとしたが、私の背中に、

「感想は?」

そんな声が掛けられた。

無視するわけにはいかず、振り返って答える。


「ノーコメントで、お願いします。」

皇先輩は私の反応を面白がっていた。

……良いご趣味をなさってる。