加納欄の冤罪シリーズ33シーズン4

「証拠って、何ですか?」

「駅の防犯カメラだ」

高遠先輩がスマホをポケットにしまった。

「課長に言われて、仁は沿線の駅も回ってたらしい」

「防犯カメラを?」

「ああ。吉井が乗る前から、小山内さんの近くにいた人物を探してた」

あたしは思わず立ち上がった。

「いたんですか!?」

「落ち着け」

「無理です!」

高遠先輩が呆れたように息を吐く。

「映ってたのは車内じゃない。ホームだ」

「……ホーム?」

「小山内さんのすぐ後ろを歩いてる男がいる」

水城さんたちも顔を上げた。

「それだけなら偶然だ。だが……」

高遠先輩の表情が変わる。

「別の日の映像にも、同じ男が映ってた」

「別の日って……」

「小山内さんが被害を相談した日だ」

あたしは机の上のファイルを見る。

三週間前から、繰り返されていた痴漢。
その近くに、同じ男がいた。