加納欄の冤罪シリーズ33シーズン4

「その三回、吉井さんが乗っていた可能性は?」

あたしが聞くと、水城さんは首を横に振った。

「そこまでは確認できていません」

「だったら、調べれば分かるかもしれませんね」

高遠先輩が時計を見る。

「南署に連絡するか」

あたしはすぐにスマホを取り出した。

電話に出たのは鮎川さんだった。

『どうした?』

「鮎川さん、調べてほしいことがあります」

あたしは相談記録の日付と時間を伝えた。

「その三日間、吉井さんがどこにいたか確認できますか?」

『分かった。少し待ってろ』

電話を切る。

すると今度は、高遠先輩のスマホが鳴った。

「高遠です」

しばらく黙って聞いていた高遠先輩の表情が変わる。

「分かった。すぐ戻る」

「高遠先輩?」

電話を切った高遠先輩が、あたしを見る。

「仁からだ」

「大山先輩から?」

「あいつ、見つけたらしいぞ」

「何をですか?」

「吉井が犯人じゃないかもしれない証拠だ」