「最後に、もう一つだけいいですか?」
「はい」
「吉井さんの腕を掴んだ時のこと、もう一度思い出してほしいんです」
小山内さんの顔が強張った。
「無理はしなくていいです」
「……大丈夫です」
あたしは少し待ってから、口を開いた。
「触られて、振り向いたんですよね?」
「はい」
「その時、吉井さんは?」
「すぐ後ろにいました」
「手は腰の辺りにあった」
「はい」
「それで、その手を掴んだ?」
小山内さんは頷いた。
「もう、逃がしたくなかったから……」
その言葉に、あたしは顔を上げた。
「何度も怖くて何もできなかったから……今度こそって」
震える声で、それでも小山内さんは続けた。
「だから、必死で掴みました」
あたしは手帳を閉じた。
「分かりました。ありがとうございます」
その勇気まで、間違いだったことにはしたくない。
だからこそ、本当のことを見つけなきゃいけない。
「はい」
「吉井さんの腕を掴んだ時のこと、もう一度思い出してほしいんです」
小山内さんの顔が強張った。
「無理はしなくていいです」
「……大丈夫です」
あたしは少し待ってから、口を開いた。
「触られて、振り向いたんですよね?」
「はい」
「その時、吉井さんは?」
「すぐ後ろにいました」
「手は腰の辺りにあった」
「はい」
「それで、その手を掴んだ?」
小山内さんは頷いた。
「もう、逃がしたくなかったから……」
その言葉に、あたしは顔を上げた。
「何度も怖くて何もできなかったから……今度こそって」
震える声で、それでも小山内さんは続けた。
「だから、必死で掴みました」
あたしは手帳を閉じた。
「分かりました。ありがとうございます」
その勇気まで、間違いだったことにはしたくない。
だからこそ、本当のことを見つけなきゃいけない。



