甲子園より君が気になる

運動会

吾郎は大分県立アビヶ崎工業高校工業化学科に入学して来た。中学時代は軟式野球をやっていたが、剣道部へ入部。寮に入った。四畳半の部屋に二人で入寮だ。部屋の相棒は一つ上の卓球部の先輩。二段ベッドの二階に寝ることになる。剣道部は県内でも有名な弱さである。それでも、先輩は二段の腕前だ。道場は柔道部と分け合っている。野球はそこそこ県内ベスト8も少なからずある名門で有名である。クラスメイトの陰口透16歳と親しくなった。彼は野球部。野球部はピッチャーに阿呆どりがないている状態。陰口は吾郎に野球部の入部を進めた。「一緒に甲子園を目指そうや」吾郎は、寮にも入っていて、貸切状態の先輩も多い。それに、3年になれば寮を出れる規則がある。寮はとにかく、陰金に侵される先輩が多いこと。里香の通う幼稚園は高校の近くにある。吾郎は派手なサングラスをして容姿をごまかした。運動場につくと、とにかく、あせが流れ落ちてくる。緊張と体温の上昇が異常だ。野球部の監督に見つかると、何を言われるかわからないが、投手としては三番手の位置にいる。プロの選手になるわけではない。スポーツは娯楽だ。と言い聞かせている。
「どうしたの、その格好。チンピラみたい」と真美に一発くらった。この格好のおかげで緊張感が和らいだ。すると察したのか里香が一言はさむ。
「お兄ちゃん野球の練習休んだんだよ」すると真美が一言」
「今度の準決勝の選手じゃないの」
「いやどうせ補欠さ」
里香がませた声で「お姉ちゃんに会いたいって」吾郎はきまづくなった。時計を見るとまだ8時。練習の時間には間に合う」
そうやってこの日は真美ちゃんと会話が出来たのは収穫だ。
「それじゃ練習に行ってくる。それから、里香、余計なことはいうなよ」とだけ、まだ幼い妹に忠告したのであった。