図書室の窓から、素直じゃない恋が降ってきた

明日も来ると約束してしまった手前、私は、次の日の放課後も図書室へ足を運んだ。
ページをめくる音だけが響く静かな空間で、颯太くんが来るのを待ちながら本に目を落とす。

「また、窓から入ってくるのかな……」

ふとそんな独り言を呟いた瞬間、目の前に影が落ちた。驚いて顔を上げると、そこには悪戯っぽく笑う颯太くんの姿。今日は、ちゃんと扉から入って来たようだ。

「昨日、窓からどうやって入ってきたの?」

気になって疑問をぶつけると、彼は答えるかわりに私の手首をそっと掴んだ。

「こっちおいで――」

驚く私を置き去りにしたまま、彼は強い力で私の手を引き、図書室の外へと歩き出した。