・大学生編
「星乃さんの事が好きです。俺と付き合って下さい。」
イタリアンレストランのアルバイト終わり、駅までの道を一緒に歩いてると、足を止めた聖川くんから告白された。
聖川くんは一学年下で、違う大学に通っているアルバイト仲間……。
「……ごめん。聖川くんとは付き合えない。」
「彼氏、いないんですよね……?」
「好きな人、いるから。」
彼氏はいないが、幼馴染の凛と付き合ってるようなものだった。
同じマンションに住んでいて、部屋を行き来して、ご飯を一緒に食べたり、キスもセックスもした。
単に彼氏彼女って、関係に名前が付いてないだけ。
幼馴染と体の関係を持ち、それが今でも続いていた。
大学生になってから、何度か告白された。
初めて告白されたのは中学一年生で、サッカー部のエースの先輩と付き合った。
高校では瑞樹先輩から告白されて、付き合っていた。
彼氏になった先輩二人は、モテるし人気者だった。
私は両親に似て運動神経抜群で、勉強も出来る方で成績優秀だ。
お父さんは空手、お母さんは柔道の猛者である。
小学生まではお洒落には興味がなくて、買い与えてくれた服を着ていたが、中学生になって、お洒落に興味が出て来て、お母さんにお金をもらって、自分で買うようになった。
短い髪に飽きて、髪は伸ばし始めた。
お母さんの方が歳も階級も上だから、お父さんはお母さんの尻に敷かれていた。
お父さんは花形のパイロットで、イケメンなので、学生時代からモテモテだったらしいが、お母さんに一目惚れして、アタックして交際に漕ぎ着け、めでたく結婚して、私が生まれたのである。
お母さんは全く相手にしなくて、チャラチャラした男だと、お母さんからの印象は悪かったと……。
そっからどう交際に発展したのか、気になるところではあったが教えてくれなかった。
私は空手と柔道をやった事がない。
自衛隊に入隊して自衛官になれ、とは一度も言われず。
大変さを知ってるから、娘の私には別の道に進んで欲しそうだった。
私が男で息子が生まれてたら、バリバリの体育会系らしく、スパルタで教育を受けてたと思う。
そう考えると、女に生まれて良かった。
好きな進路に進めるし、凛と日本で結婚出来る性別で、子供を産める性別だから。
アルバイト先のイタリアンレストランで、賄いを食べられるから、自炊はそんなにしない。
冷凍食品のたこ焼きとたい焼きを、良く食べていた。
温めるだけで手軽に食べられて、めちゃくちゃ美味しい。企業努力に感謝……。
野菜は使い切れなくて腐らせちゃうから、あんまり買わないけど、バナナとかキウイは買って、気休め程度に栄養を摂った。
凛の部屋にお邪魔すると、手料理を振る舞ってくれた。
手際が良くて、直ぐに出て来た。
凛は良い旦那さんになるだろう。



