ナオくんの言うとおり

「はぁぁ〜……ダメだった」
「……男見る目無さすぎ」


喫茶店のカウンターでへにょり、と項垂れていると、すかさずナオくんがド直球のイタイ言葉を投げ込んでくる。


私、森永真凜(もりながまりん)。十六歳。

ダサダサ地味子からイマドキ女子へ華麗なる高校デビューを果たし、記念すべき初カレをゲットするも、一ヶ月で呆気なく別れた悲しき女の子である。トホホ……。


「だから言っただろ?顔だけでつられる男はやめとけって」


さっきからグサグサとイタイところをついてくるのは、カウンターの向こう側で丁寧にコーヒーをドリップしてる幼なじみのナオくんこと浅島直(あさじまなお)。私よりも四つ年上の二十歳。


ここはナオくんのお祖父さんがやってる昔ながらの喫茶店。
ナオくんは高校を卒業したあと、こうやってお店の手伝いをしながらコーヒーや喫茶店の勉強をしてる。