どうしよう、2人も仲間が出来ちゃった。
向こうがアタシをどう思っているかは分からないけど……一緒に過ごすうちに仲良くなれるはず!
バクのお仕事についても、たくさんお話ししよう!
会話が終わり、おじちゃんとおばちゃんが帰ることになってお父さんが見送りに行った。
玄関に残されたのはアタシと2人の仲間たち。
本家としての落ち着いた振る舞いも忘れて、アタシはいつもの調子で2人に笑いかける。
「十和くん、めい子ちゃん!これからバクとしてよろしくね、チームとして頑張っていこう!」
握手をしようと差し出した両手。
けれど、目の前の2人が手を重ねてくれることはなかった。
……あれれ?
なんか思ってた展開と違う。
困惑していると十和くんがくるりと背を向けた。
「と、十和くん!どこに行くの?」
「荷物整理」
「そ、そっか……また後でね」
スタスタと板張りの廊下を歩いて行く彼の背中を眺めていると、めい子ちゃんも声を発した。
「あ……私、も……荷物整理してきます……」
呟くや否や、髪の毛をひるがえし足早にアタシから離れていくめい子ちゃんに呆気にとられる。
え、アタシ……もしかして避けられてる……?
予想していなかったまさかの事態に頭が真っ白になった。
なんで、なんで?
2人はバクのお仕事、楽しみじゃないの……?
それから夜になって晩ご飯が終わるまでの間。
結局、十和くんともめい子ちゃんとも会話をする機会は訪れなかった。



