魔法より、君に恋をする。

三十分後。

「ごめん、待たせたね」

 ルシアンが戻ってきた。

「遅いです」

「三十分って書いたよ?」

「三十二分です」

「厳しいな」

「時間は守ってください」

「君、アレンにも同じこと言える?」

「言えます」

「強い」

 ルシアンは苦笑しながら眼鏡を直した。

「じゃあ行こうか」

「地下?」

「そう」

 リリアが立ち上がる。

 カイルも続く。

「今日は見るだけだ」

「分かってます」

「触るな」

「分かってます」

「近づきすぎるな」

「クロフォード先輩」

「何だ」

「心配しすぎ」

「知ってる」

 即答だった。

 リリアは思わず笑った。

「自覚あるんだ」

「ある」

「直す気は?」

「ない」

「頑固」

「お前に言われたくない」

「仲良いね、二人とも」

 ルシアンが言う。

「どこがですか?」

「どこがだ」

 同時だった。

 ルシアンが笑う。

「そういうところかな」